2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧
『ハサミ少女と追想フィルム』 佐島佑/2014年/323ページ 美術大学に入学した内気な男子、道郎は、おかしな先輩・桧垣に誘われてホラー映画を作ることに。桧垣に渡されたホラー映画を見ていると、なんと画面から、大ハサミを持った少女が飛び出してきた!カ…
『楽園(ラック・ヴィエン)』 岩井志麻子/2003年/141ページ 灼熱の夏が永遠に続く国ベトナム。ホーチミンを訪れた「私」は夏の国の男に出会う。彼は綺麗な南の地獄そのものだった―。名前も素性も知らぬまま、ただ享楽的なセックスに溺れるふたり。―床惚れ―…
『牛家』 岩城裕明/2014年/197ページ ゴミ屋敷にはなんでもあるんだよ。ゴミ屋敷なめんな―特殊清掃員の俺は、ある一軒家の清掃をすることに、期間は2日。しかし、ゴミで溢れる屋内では、いてはならないモノが出現したり、掃除したはずが一晩で元に戻ってい…
『湘南人肉医』 大石圭/2003年/302ページ 湘南で整形外科医として働く小鳥田優児は、神の手と噂されるほどの名医だった。数々の難手術を成功させ、多くの女性を見違えるほどの美人に変貌させていた。しかし、彼は小さな頃から人肉に対して憧れを持っていた…
『ぼぎわんが、来る』 澤村伊智/2018年/384ページ “あれ”が来たら、絶対に答えたり、入れたりしてはいかん―。幸せな新婚生活を送る田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。それ以降、秀樹の周囲で起こる部下の原因不明の怪我や不気味な電話などの怪異。…
『フルコースな女たち』 新津きよみ/2015年/268ページ 小学校教師の水川には給食で食べられなくなった物がある。それはうずらの卵。その理由には、彼女の母親のある「奇行」にまつわる、強烈なストレスが関係していて…(「転落―食前酒」)。智恵子、敦子、真…
『ブレーキ』 山田悠介/2008年/284ページ ―死ぬのか、俺は―!?生命をかけた熾烈な死の遊戯。生き残りたければ、勝つしかない!!ブレーキを踏むと囚われた幼なじみが処刑される。彼女を救うためには、時速100キロで走る車を操りながら、ブレーキを踏まずに20…
『屑籠一杯の剃刀 自選恐怖小説集』 原田宗典/1999年/193ページ ……「恐怖」に至る一歩手前で感じられる「奇妙」という感覚を描いてみたかった。日常と非日常、あるいは現実と非現実との境界線上に、きわどく存在する奇妙な世界。それを物語ることはぼくに…
『三丁目の地獄工場』 岩城裕明/2016年/245ページ 「代わりましょうか?」仕事に疲れ果てていた私は、居酒屋で謎の男に声をかけられ、ヤケクソで「代われるもんならね」と応えてしまう。気がつくと本当に男と入れ替わり、毎朝“地獄”に出勤するはめに―「地獄…
『中国怪談』 話梅子/2009年/239ページ 山奥の庵に、ずいぶん前に死んだ友人が訪ねてきた。その晩、麓の村では、葬式前の遺体が消える事件が起きて…。今夜死ぬ、という占いが出た男。家族の寝ずの番も空しく命を落としたが、その死には意外な真相が…。本来…
『ホラー・ガイドブック』 尾ノ上浩司・編/2003年/432ページ 『リング』『パラサイト・イヴ』といったベストセラーから国内外のマニアックな逸品まで完全網羅!瀬名秀明氏へのインタビュー、菊地秀行氏、井上雅彦氏、飯野文彦氏による“ホラー作家座談会”も…
『究極の美味』 雁屋哲/1995年/234ページ 美食評論家斉田は自分が中国の皇帝として君臨する夢を度々みる。が、いつもそれは忠義の大臣が命懸けで用意した料理が運ばれ、食べる寸前でさめてしまう。そんなある日、斉田は晩餐会の席で、世界の超有名シェフの…
『私の友達7人の中に、殺人鬼がいます。』 日向奈くらら/2020年/256ページ 某県の山麓に集まった少年少女7人。彼らには差出人不明のメールが届いていた。山に登れば、1年前の死の真相がわかるという。7人の脳裏にあの日の悪夢が甦る。仲良しの8人で、受験…
『デス・ネイル』 森山東/2006年/217ページ ネイリストを目指す奈々子はボランティアで老人ホームを訪れ、かつ江という老婦人の爪を美しくマニキュアした。数週間後、かつ江が亡くなったという知らせとともに、遺品の眼鏡が奈々子のもとに届けられる。奈々…
『怪談実話 黒い百物語』 福澤徹三/2013年/368ページ 怪談実話の名手、福澤徹三が怪談専門誌『幽』連載で5年間にわたって蒐集した全100話。平凡な日常に潜む怪異を静謐な文章がリアルに描きだす。玄関のチャイムが鳴るたびに恐怖が訪れる「食卓」。深夜、…
『チューイングボーン』 大山尚利/2005年/324ページ “ロマンスカーの展望車から三度、外の風景を撮ってください―”原戸登は大学の同窓生・嶋田里美から奇妙なビデオ撮影を依頼された。だが、登は一度ならず二度までも、人身事故の瞬間を撮影してしまう。そ…
『夢魔の通り道』 村田基/1997年/382ページ 「夢」と「現実」の隙間から這い出してくる虫。あらゆる生物が生きたまま腐敗する世界。たった一日で悟りを得られる宗教の流行。植物と交わる女。子供を教育することが許されない未来、突如おのれの寿命を悟って…
『再生 角川ホラー文庫ベストセレクション』 朝宮運河・編/2021年/336ページ 1993年4月の創刊以来、わが国のホラー・エンターテインメントとともに歩んできた無二の文庫レーベル、角川ホラー文庫。その膨大な遺産の中から、時代を超えて読み継がれる名作を…
『夜までに帰宅』 二宮敦人/2012年/256ページ エネルギー戦略の失敗から、日本では19年前に「夜」制度が導入された。節電のため夜間は電力の供給が完全に途絶え、外出は禁止。通信・警察・医療機関も全停止する。親に内緒で、冒険気分で「夜」の吉祥寺に出…
『夜叉の舌 自選恐怖小説集』 赤江瀑/1996年/323ページ 近江の町はずれで、黙々と刀剣の鞘づくりに打ち込む若き見習い職人・平河友威と、彼を見守り、その運命を導びき続ける一匹の赤い蜘蛛。両者の間に秘められた、妖しく摩訶不思議な出逢いとは。(表題作…
『ミミズからの伝言』 田中啓文/2010年/293ページ 夫が健康食品用にミミズの養殖を始めたために、“ミミズっち”と揶揄され会社も解雇された倫子。その秘密をばらしたのは同僚の清美だった。ある日、清美に倫子からの携帯メールが届く。“近況報告でーす”とい…
『熱帯夜』 曽根圭介/2010年/272ページ 猛署日が続く8月の夜、ボクたちは凶悪なヤクザ2人に監禁されている。友人の藤堂は、妻の美鈴とボクを人質にして金策に走った。2時間後のタイムリミットまでに藤堂は戻ってくるのか?ボクは愛する美鈴を守れるのか!?ス…
『鼻』 曽根圭介/2007年/288ページ 人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。外科医の「私」は、テングたちを救うべく、違法とされるブタへの転換手術を決意する。一方、自己臭症に悩む刑事の「俺」…
『事故物件7日間監視リポート』 岩城浩明/2020年/176ページ リサーチ会社を営む穂柄は、あるマンションの一室の住み込み調査を依頼される。そこは、7年前に妊婦が凄絶な自殺を遂げた事故物件で、事件後なぜか隣人たちも次々と退去し、現在はその階だけ無…
『角の生えた帽子』 宇佐美まこと/2020年/320ページ 何度も同じような悪夢を見る。それはさまざまな女をいたぶり殺すことでエクスタシーを覚えるという夢だ。ある日、その夢と同じ殺人事件が起こっていると知る。犯人として報じられたのは、自分と同じ顔を…
『るんびにの子供』 宇佐美まこと/2020年/256ページ 近づくのを禁止された池で、4人の園児たちは水から上がってくる少女を茫然と見つめていた。後にその女の子を園でも見かけるようになり…(「るんびにの子供」)。ヒモ生活を追い出され悪事の果て古家に辿り…
『ウルトラQ dark fantasy』 梅津裕一、岩佐まもる、長谷敏司、相坂きいろ/原作脚本:武井彩、上原正三、村井さだゆき、太田愛/2004年/265ページ 憧れのマイホームを手に入れた主婦・加代子だったが、街のいたるところに書かれた“らくがき”に悩まされてい…
『貞子VS伽椰子』 黒史郎/監修・原案 白石晃士/2016年/188ページ ホラー映画の主演を依頼された劇団員の恵子。しかし、監督が不審死、恵子は居合わせたフリーライター・小堺と共に、現場にあった「呪いのビデオ」を観てしまう。2人は貞子に呪い殺される前…
『雀蜂(スズメバチ)』 貴志祐介/2013年/236ページ 11月下旬の八ヶ岳。山荘で目醒めた小説家の安斎が見たものは、次々と襲ってくるスズメバチの大群だった。昔ハチに刺された安斎は、もう一度刺されると命の保証はない。逃げようにも外は吹雪。通信機器も使…
『忘れな草』 赤川次郎/1993年/270ページ 山間の小さな町に住む高校二年の布悠子は、学校からの遺跡掘りの帰りに見知らぬ男を目撃した―。ところが、その日を境に身辺で微妙な異変が起き始め、ゆっくりと迫る何かに怯える布悠子はやがて誰もが信じられなく…