角川ホラー文庫全部読む

全部読めるといいですね。おすすめ作品等はリストから

シリーズ-呪怨

  全9巻。悪霊・佐伯伽椰子が登場する一連のシリーズだが、伽椰子の出番はおろか、設定の共通点すらない作品もある。

味が無くなるまでしゃぶり尽くされた白塗りブリーフ男児の出がらしに涙-『呪怨 ザ・ファイナル』

『呪怨 ザ・ファイナル』 堀江純子/2015年/194ページ シティホテルで働く生野麻衣には、2歳年下の妹・結衣がいる。臨時教員として働く小学校で担任になれたと喜んでいた結衣が突然失踪した。妹が不登校の生徒「佐伯俊雄」を気にかけていたのを知った麻衣は…

設定を一新したリブート版『呪怨』。一新しなくてよかった-『呪怨 終わりの始まり』

『呪怨 終わりの始まり』 大石圭/2014年/316ページ 臨時教員ながら学級担任として自分のクラスを受け持つことになった生野結衣。夢を叶え、喜びを噛みしめる結衣だが、クラスには不登校を続ける生徒―佐伯俊雄がいた。電話でも連絡がつかず、不吉な予感を覚…

理不尽が生む孤独が理不尽な惨劇を起こす…。それにしてもこの霊能者はヒドいな!-『呪怨 黒い少女』

『呪怨 黒い少女』 大石圭/2009年/157ページ 看護師の裕子は、芙季絵という少女の担当を任されてから、奇妙な体験をするようになる。そして検査の結果、芙季絵の体内に「腫瘍」が発見される…。生まれてくることのできなかった者の怨みが少女を蝕み、やがて…

陰惨すぎて逆に心地よい「バスケババア」誕生秘話-『呪怨 白い老女』

『呪怨 白い老女』 大石圭/2009年/179ページ ある家で、司法試験に落ちた息子が家族5人を次々と惨殺し、自らも首を吊って死んだ。死ぬ瞬間を彼が録音したカセットテープには、彼の声とともに少女の不気味な声が録音されていた。それは、あかねが小学生の頃…

世界に広がる憎悪の輪! 伽椰子のパワフルさを久々堪能できる好編-『呪怨 パンデミック』

『呪怨 パンデミック』 大石圭/2007年/332ページ 住宅街の一角にひっそりと建つ幽霊屋敷として有名な「ある家」。その家に足を踏み入れた者たちは次々と謎の死や失踪を遂げていた。そこではかつて伽椰子という女性が夫に惨殺され、当時6歳だった長男の俊雄…

アメリカ人がジャパニーズ怨霊の呪いで大量死。焼き直し感がどうしても漂う-『THE JUON/呪怨 ハリウッド版 呪怨』

『THE JUON/呪怨 ハリウッド版 呪怨』 大石圭/2005年/293ページ ビジネスマンのマシューは妻のジェニファーと軽度の痴呆がある母親エマを連れて日本の企業に赴任してくる。彼らは郊外の日本建築の一軒家を借りて新生活をスタートさせるが、ジェニファーは…

早すぎるマンネリ化、明らかなパワーダウンを感じる残念続編-『呪怨2』

『呪怨2』 大石圭/2003年/288ページ その家に関わった者は、行方不明になるか悲惨な死を遂げると言われる「呪われた家」。ホラークィーンの異名をとる女優の原瀬京子は、その家を取材するテレビの特番に出演した日の夜、交通事故に遭う。運転していた婚約…

Jホラー界で二番目くらいに有名なパワフル呪殺ヒロイン・伽椰子の誕生を描く秀逸ノベライズ-『呪怨』

『呪怨』 大石圭/2003年/314ページ 老人介護のボランティアをしている仁科理佳は、寝たきりの老婆・幸枝の様子を見てきて欲しいと頼まれる。郊外の住宅地にあるその家の中は、悪臭が漂い、ゴミが散乱していた。理佳が人の気配を感じて二階に上がるとガムテ…

「貞子と伽椰子が戦う」こと以外は映画完全無視! 最凶バトルのゴングが鳴り響く-『貞子VS伽椰子』

『貞子VS伽椰子』 黒史郎/監修・原案 白石晃士/2016年/188ページ ホラー映画の主演を依頼された劇団員の恵子。しかし、監督が不審死、恵子は居合わせたフリーライター・小堺と共に、現場にあった「呪いのビデオ」を観てしまう。2人は貞子に呪い殺される前…