★★★★
『火星の運河』 江戸川乱歩(著)、東雅夫(編)/2005年/312ページ 江戸川乱歩があこがれていた異世界、禁断の夢をえがいた表題作「火星の運河」。そして、ホラー、怪談、怪奇幻想文学関連の“乱歩随筆”の名品多数をふんだんに収載。乱歩の文章が本書のような形…
『スラッシャー 廃園の殺人』 三津田信三/2024年/352ページ 正体不明の殺人鬼から逃げきれるのか。ノンストップ・ホラー・ミステリ! 異形のホラー作家・一藍が10億という巨額の費用をかけ、造りあげた廃墟庭園。そこでは行方不明者が続出し、遺体で発見さ…
『こわい本7 闇』 楳図かずお/2021年/384ページ 夫婦や恋人など、それぞれの人間が持つ内面の深い闇――。心の中はいつも闇 人間の内面に存在する「闇」をテーマに収録。「闇のアルバム」全24話はブラック・ユーモアやSF、ファンタジーなどオムニバス形式の…
『化身』 宮ノ川顕/2011年/275ページ まさかこんなことになるとは思わなかったー。日常に厭き果てた男が南の島へと旅に出た。ジャングルで彼は池に落ち、出られなくなってしまう。耐え難い空腹感と闘いながら生き延びようとあがく彼の姿はやがて、少しずつ…
『COVER 東京駅おもてうら交番・堀北恵平』 内藤了/2019年/352ページ 東京駅近くのホテルで死体が見つかった。鑑識研修中の新人女性警察官・堀北恵平は、事件の報せを受け現場へ駆けつける。血の海と化した部屋の中には、体の一部を切り取られた女性の遺体…
『堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー』 宮部みゆき、新名智、芦花公園、内藤了、三津田信三、小池真理子/2024年/384ページ あらゆるホラージャンルにおける最高級の恐怖を詰め込んだ、豪華アンソロジーがついに誕生。宮部みゆき×切ない現代ゴーストスト…
『潰える 最恐の書き下ろしアンソロジー』 澤村伊智、阿泉来堂、鈴木光司、原浩、一穂ミチ、小野不由美/2024年/398ページ 希望も潰える恐怖がここに。全編書き下ろしの超豪華アンソロジー! 角川ホラー文庫30周年 記念刊行! ――「考えうる、最大級の恐怖を」…
『終わらせ人』 松村比呂美/2011年/256ページ 母の訃報に接しても祈子は動揺しなかった。生後まもなくの祈子を見捨て、連絡を絶っていた人だ。仕方なく遺品整理に出向いた先は圧倒されるほどの立派な洋館だった。邸内にあったパソコンを起動させる。「終わ…
『蘭月闇の契り』 図子慧/2001年/408ページ ― 口笛の聞こえる夜、おれは死ぬ ― 若き当主が謎の死をとげてから、幽霊屋敷となった広壮な廃屋に、四人の少年少女が忍びこんだ。かれらが廃屋の光と闇のむこうでみたものが、それぞれの運命を変えてゆく。ふた…
『おんびんたれの禍夢』 岩井志麻子/2024年/240ページ きょうてえ謎は、異界から襲い来る――血も凍りつく驚愕のホラーミステリ! 時は明治。岡山から上京したばかりの若き怪奇小説家・光金晴之介は、世界探検家を自称する豪傑・春日野力人の、冒険記のゴース…
『Q eND A(キュー エンド エー)』 獅子吼れお/2024年/272ページ 生きのこれるのは、早押しクイズで勝ち残ったひとりだけ――! 高校生の芦田エイは、気づくと20数名の見知らぬ人たちと白い部屋に閉じ込められていた。すぐに彼らの前に宇宙人のような生き物が…
『ホーンテッド・キャンパス 水無月のひとしずく』 櫛木理宇/2017年/304ページ 「恋人になってもらえませんか」片想いのこよみからの突然の告白に、草食系大学生の森司は思わずフリーズ。先輩の藍に「恋人のふり!」と言われ、我に返る。聞けば、こよみの…
『MASK 東京駅おもてうら交番・堀北恵平』 内藤了/2019年/320ページ 東京駅のコインロッカーで、箱詰めになった少年の遺体が発見される。遺体は全裸で、不気味な面を着けていた――東京駅おもて交番で研修中の堀北恵平は、女性っぽくない名前を気にする新人…
『家』 栗本薫/1993年/271ページ 結婚して二十五年、規子は夢にまでみたマイホームを手に入れた。ところが引っ越したその時から、次々と家の中で奇妙な事が起こり始めるー。昼間の孤独な彼女を襲う妄想、怪しい出来事、物音…。家族たちも取り合ってはくれ…
『ホーンテッド・キャンパス 白い椿と落ちにけり』 櫛木理宇/2017年/304ページ こよみとの初デートが成功し、思い出しては幸せ気分の大学生、森司。けれどデート以降、こよみと会うと、頭が真っ白になって逃げ出したくなる怪現象が!戸惑う森司だが、オカ…
『エイリアン 地球殲滅』 スティーブ・ペリー/1995年/302ページ 「エイリアン」は極秘裏に、兵器開発会社によって史上最強の生物兵器を創ろうと、地球に持ち込まれていた。一方、国家軍隊はエイリアン捕獲のために、宇宙船を派遣する。派遣された男はその…
『バチカン奇跡調査官 血と薔薇と十字架』 藤木稟/2011年/448ページ 英国での奇跡調査からの帰り、ホールデングスという田舎町に滞在することになった平賀とロベルト。ファイロン公爵領であるその町には、黒髪に赤い瞳の、美貌の吸血鬼の噂が流れていた。…
『ファントム・ケーブル』 牧野修/2003年/332ページ 「ヒトゴロシ」吉住にかかってきた電話。それは一方的な罵りだった。彼は身に憶えのない中傷に怒り、表示された番号に掛け直すのだが、それは使われていないものだった…。その電話がきっかけで吉住は一…
『青い夜の底 小池真理子怪奇幻想傑作選2』 小池真理子/2011年/272ページ 互いが互いに溺れる日々を送っていた男と女。だが突然、女との連絡が途絶えた。シナリオライターとしての仕事にも行き詰まり、苦悩する男が路上で出会ったのは…(「青い夜の底」)…
『懐かしい家 小池真理子怪奇幻想傑作選1』 小池真理子/2011年/256ページ 夫との別居を機に、幼いころから慣れ親しんだ実家へひとり移り住んだわたし。すでに他界している両親や猫との思い出を慈しみながら暮らしていたある日の夜、やわらかな温もりの気配…
『拝み屋念珠怪談 緋色の女』 郷内心瞳/2021年/304ページ 数多の怪談実話を収集し、自らも恐るべき怪異と向き合ってきた、東北の拝み屋・郷内心瞳。ある日、かつて将来について相談を受けた女性と再会し、何冊ものノートを手渡される。過去の郷内の勧めに…
『アンダー・ユア・ベッド』 大石圭/2001年/320ページ ある雨の降る晩。突然、僕は佐々木千尋を思い出した。19歳だった彼女と僕がテーブルに向き合ってコーヒーを飲んだこと。彼女の亜麻色の髪、腋の下の柔らかそうな肉、八重歯、透けて見えたブラジャー…
『白昼夢の森の少女』 恒川光太郎/2022年/336ページ 異才が10年の間に書き紡いだ、危うい魅力に満ちた10の白昼夢。人間の身体を侵食していく植物が町を覆い尽くしたその先とは(「白昼夢の森の少女」)。巨大な船に乗り込んだ者は、歳をとらず、時空を超えて…
『OFF 猟奇犯罪分析官・中島保』 内藤了/2020年/352ページ 見習いカウンセラーの中島保は、殺人者の脳に働きかけて犯行を抑制する「スイッチ」の開発を進めていた。殺人への欲望を強制的に痛みへ変換する、そんなSFじみた研究のはずが、実験は成功。野放し…
『ホーンテッド・キャンパス 春でおぼろで桜月』 櫛木理宇/2016年/320ページ そして新しい春。――新学期にぴったりの青春オカルトミステリ、第9弾! 雪まだ深い春休み。大学生の森司は、来たるホワイトデイのことで気もそぞろ。とはいえ通常とは逆で、片想い…
『極楽に至る忌門』 芦花公園/2024年/352ページ 最強の拝み屋・物部斉清ですら止められなかった土地の怪異 四国の山奥にある小さな村。そこには奇妙な仏像があり、大切に祀られていた。帰省する友人・匠に付き添い、東京から村を訪れた隼人は、村人たちの…
『などらきの首』 澤村伊智/2018年/304ページ 第72回推理作家協会賞短編部門受賞作収録! 比嘉姉妹シリーズ最新刊! 【第72回推理作家協会賞短編部門受賞「学校は死の匂い」収録!】 雨の日にだけ、体育館に幽霊が出る――。 小学六年生の美晴は、学校に伝わる…
『美食亭グストーの特別料理』 木犀あこ/2019年/288ページ グルメ界隈で噂の店、歌舞伎町にある「美食亭グストー」を訪れた大学生の一条刀馬は、悪魔のような料理長・荒神羊一にはめられて地下の特別室「怪食亭グストー」で下働きをすることになる。真珠を…
『うろこの家』 皆川博子(文)、岡田嘉夫(絵)/1993年/273ページ 美しい言葉たちに導かれて、怪異の世界に踏み入り、妖しい絵に背を押されて、恐怖の扉を開ける……。安土桃山時代の振袖鼠、琉球の紫の小蟹、マハラジャの黒い面紗(ヴェール)の王妃、アールデコ…
『祟られ屋・黒染十字 京の都に天狗は踊る』 敷島シキ/2021年/288ページ 京都を覆う天狗の祟りを祓え! 傷を抱えたバディの謎解きホラーミステリ 「祓って流そう――祟りも、想いも」 元バチカン最強の祓魔師・黒染と、お人好しカウンセラーの白崎が営む「祟…