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『アンダー・ユア・ベッド』 大石圭/2001年/320ページ ある雨の降る晩。突然、僕は佐々木千尋を思い出した。19歳だった彼女と僕がテーブルに向き合ってコーヒーを飲んだこと。彼女の亜麻色の髪、腋の下の柔らかそうな肉、八重歯、透けて見えたブラジャー…
『白昼夢の森の少女』 恒川光太郎/2022年/336ページ 異才が10年の間に書き紡いだ、危うい魅力に満ちた10の白昼夢。人間の身体を侵食していく植物が町を覆い尽くしたその先とは(「白昼夢の森の少女」)。巨大な船に乗り込んだ者は、歳をとらず、時空を超えて…
『OFF 猟奇犯罪分析官・中島保』 内藤了/2020年/352ページ 見習いカウンセラーの中島保は、殺人者の脳に働きかけて犯行を抑制する「スイッチ」の開発を進めていた。殺人への欲望を強制的に痛みへ変換する、そんなSFじみた研究のはずが、実験は成功。野放し…
『ホーンテッド・キャンパス 春でおぼろで桜月』 櫛木理宇/2016年/320ページ そして新しい春。――新学期にぴったりの青春オカルトミステリ、第9弾! 雪まだ深い春休み。大学生の森司は、来たるホワイトデイのことで気もそぞろ。とはいえ通常とは逆で、片想い…
『極楽に至る忌門』 芦花公園/2024年/352ページ 最強の拝み屋・物部斉清ですら止められなかった土地の怪異 四国の山奥にある小さな村。そこには奇妙な仏像があり、大切に祀られていた。帰省する友人・匠に付き添い、東京から村を訪れた隼人は、村人たちの…
『などらきの首』 澤村伊智/2018年/304ページ 第72回推理作家協会賞短編部門受賞作収録! 比嘉姉妹シリーズ最新刊! 【第72回推理作家協会賞短編部門受賞「学校は死の匂い」収録!】 雨の日にだけ、体育館に幽霊が出る――。 小学六年生の美晴は、学校に伝わる…
『美食亭グストーの特別料理』 木犀あこ/2019年/288ページ グルメ界隈で噂の店、歌舞伎町にある「美食亭グストー」を訪れた大学生の一条刀馬は、悪魔のような料理長・荒神羊一にはめられて地下の特別室「怪食亭グストー」で下働きをすることになる。真珠を…
『うろこの家』 皆川博子(文)、岡田嘉夫(絵)/1993年/273ページ 美しい言葉たちに導かれて、怪異の世界に踏み入り、妖しい絵に背を押されて、恐怖の扉を開ける……。安土桃山時代の振袖鼠、琉球の紫の小蟹、マハラジャの黒い面紗(ヴェール)の王妃、アールデコ…
『祟られ屋・黒染十字 京の都に天狗は踊る』 敷島シキ/2021年/288ページ 京都を覆う天狗の祟りを祓え! 傷を抱えたバディの謎解きホラーミステリ 「祓って流そう――祟りも、想いも」 元バチカン最強の祓魔師・黒染と、お人好しカウンセラーの白崎が営む「祟…
『ゆうずどの結末』 滝川さり/2024年/304ページ 「こんな結末は耐えられない」絶対に読んではいけない、禁忌の本が誕生。 こんな結末は耐えられない――。大学に入学して3か月、菊池斗真はサークルの同級生・宮原の投身自殺を目撃してしまう。死因に不審な点…
『ホーンテッド・キャンパス この子のななつのお祝いに』 櫛木理宇/2015年/352ページ オカルト研究会の頼れるアネゴ、藍の卒業を祝し、オカ研の面々は温泉旅行に出かけることに。しかし猛吹雪のせいで行き先を変更し、吊り橋の先にある秘境の宿を目指す。…
『NIGHT HEAD/覚醒』 飯田譲治/2000年/497ページ 強すぎる超能力を持って生まれた霧原直人・直也兄弟。ふたりは、その力ゆえ両親に恐れられ御厨恭二朗の超能力研究所に隔離されたが、“岬老人”の死により結界が破れ外の世界へと脱出する。「ふたりが外にで…
『バチカン奇跡調査官 サタンの裁き』 藤木稟/2011年/352ページ 美貌の科学者・平賀と、古文書と暗号解読のエキスパート・ロベルトは、バチカンの『奇跡調査官』。2人が今回挑むのは、1年半前に死んだ預言者の、腐敗しない死体の謎。早速アフリカのソフマ…
『アンデッド 拷問教室』 福澤徹三/2011年/199ページ 皮を剥ぎ、肉を削り、骨を砕く。独自の倫理観で悪人たちに残虐な拷問を加える連続殺人鬼、玄田道生。そして霊能力を持った女子高生、神山美咲。ふたりの魂が交錯するとき、恐るべき惨劇の幕があがる―。…
『拝み屋怪談 壊れた母様の家〈陰〉』 郷内心瞳/2019年/288ページ 昔、ある人が言った。呪いや祟りに期限など存在しないと。またある時、別の人がこう言った。人は自らの意思で、願いで、欲望で、神を造りあげることができるのだと――。10月半ば、拝み屋を…
『妖し語り 備前風呂屋怪談2』 岩井志麻子/2012年/240ページ 本物の天女ではとも囁かれる妖しき美貌の湯女・お藤。その巧みな語りの噂を聞きつけて、和気湯には様々な客が訪れる。珍しい女客とは、頭の形が異様な人形を作り続ける母と不気味な観音像の話を…
『二十の悪夢 角川ホラー文庫創刊20周年記念アンソロジー』 小林泰三、恒川光太郎、藤木稟、朱川湊人、岩井志麻子、平山夢明/2013年/253ページ あらゆる恐怖を生み出し続けてきた角川ホラー文庫の創刊20周年を祝し、ホラーの名手たちが集結。“20”が導く新…
『七つのカップ 現代ホラー小説傑作集』 朝宮運河(編)/2023年/320ページ 現代ホラー小説30年の至宝を一挙収録。新世紀ホラーシーンへ! 『影牢 現代ホラー小説傑作集』に続く2010年代を中心に発表された傑作ホラー短編7選。小野不由美の“営繕かるかや怪異譚…
『影牢 現代ホラー小説傑作集』 朝宮運河(編)/2023年/336ページ ホラー界をリードする作家らの代表作ばかりを収録したオールタイムベスト 『七つのカップ 現代ホラー小説傑作集』と対をなす傑作ホラー短編8選。大都会の暗い水の不気味さを描く鈴木光司の「…
『ホーンテッド・キャンパス なくせない鍵』 櫛木理宇/2015年/336ページ 年の瀬も押し迫ったある日、オカルト研究会に奇妙な依頼が。絵画愛好会主催の、卒業生のための展示会。モナリザを題材にしたある絵に、クレームが殺到したという。それは、男子学生…
『生き屏風』 田辺青蛙/2008年/182ページ 村はずれで暮らす妖鬼の皐月に、奇妙な依頼が持ち込まれた。病で死んだ酒屋の奥方の霊が屏風に宿り、夏になると屏風が喋るのだという。屏風の奥方はわがままで、家中が手を焼いている。そこで皐月に屏風の話相手を…
『湯女の櫛 備前風呂屋怪談』 岩井志麻子/2012年/240ページ 江戸時代初期、備前岡山城下の風呂屋・和気湯に、天女のような湯女がいた。名はお藤。その美貌と諸芸は群を抜き、なぜ下世話な風呂屋にいるのかという人々の疑問はもっともなことだった。だが、…
『鏡地獄 江戸川乱歩怪奇幻想傑作選』 江戸川乱歩/1997年/405ページ 少年時代から、鏡やレンズ、ガラスに異常な嗜好を持ち、それが高じてついには自宅の庭にガラス工場まで作ってしまった男がたどった運命は…。表題作「鏡地獄」他、傑作中の傑作、代表作中…
『蜘蛛男 江戸川乱歩ベストセレクション⑧』 江戸川乱歩/2009年/326ページ 妹が失踪したと、絹枝という女が犯罪学の権威・畔柳博士を訪ねてきた。折しも博士は、とある会社の怪しい従業員募集の新聞広告に犯罪の匂いを感じていた。絹枝の話では、妹・芳枝は…
『日本ホラー小説大賞≪短編賞≫集成2』 吉岡暁、曽根圭介、雀野日名子、田辺青蛙、朱雀門出、国広正人/2023年/368ページ 《大賞》では測れない規格外の怖さ、ここに集結。 日本ホラー小説大賞、角川ホラー文庫の歴史を彩る名作たちがまとめて読める! 町会館…
『日本ホラー小説大賞≪短編賞≫集成1』 小林泰三、沙藤一樹、朱川湊人、森山東、あせごのまん/2023年/400ページ ホラー小説の礎を支えた《短編賞》。これを読まなきゃホラーは語れない! 1994年から2011年まで日本ホラー小説大賞に設けられていた《短編賞》…
『ホーンテッド・キャンパス 雨のち雪月夜』 櫛木理宇/2014年/352ページ 草食男子大学生、森司に訪れた試練。それは簿記の試験と、美少女こよみへの片想いを妨害する昔なじみ(男)。彼に翻弄されつつも、こよみへのクリスマスプレゼントを買うため、森司は…
『バチカン奇跡調査官 黒の学院』 藤木稟/2010年/512ページ 天才科学者の平賀と、古文書・暗号解読のエキスパート、ロベルト。2人は良き相棒にして、バチカン所属の『奇跡調査官』──世界中の奇跡の真偽を調査し判別する、秘密調査官だ。修道院と、併設す…
『妖怪新紀行』 瀬川ことび/2004年/239ページ 就職予定だった会社が倒産、冴えない日々をおくる大学四年生、鵜沢裕司。バイト先のコンビニで「アメリカスナカケババア」に遭遇したのを皮切りに次々と新種珍種の妖怪にめぐりあう。妖怪マニアの鳥飼、謎の妖…
『爛れた闇』 飴村行/2013年/320ページ 高校2年生の正矢は絶望しきっていた。先輩で不良の崎山が23歳も年の離れた自分の母親と付き合い始めたのだ。ついに正矢は学校も退学してしまう。一方、独房に監禁された男が目を覚ました。どうやら大東亜戦争中の東…