角川ホラー文庫全部読む

全部読めるといいですね。読んだ上で、おすすめしたい作品は全力で推します。

怪作

怪事件の犯人は、正体不明の物の怪だった! …で終わる仰天ミステリ-『血ぬられた鏡像』

『赤かぶ検事奮戦記 血ぬられた鏡像』 和久峻三/1993年/177ページ 赤かぶ検事の相棒ともいうべき行天燎子警部補が、殺人事件の容疑者として取調べを受けた。彼女に瓜二つの制服姿の婦警が、若い女性を残虐に殺害したのだ。身に覚えのない彼女は赤かぶ検事…

傍若無人なボクサーがリング上で女体化、母乳噴出して引退する悲劇。なんだこれは!?-『ボクサー』

『ボクサー』 吉村達也/2010年/323ページ 男らしさが何よりの自慢だった自分の肉体が、徐々に女になっていく!ボクシング世界王者の芹沢哲が衝撃の事実に気づいたのは、タイトル防衛戦の最中だった。その奇病のために哲はボクサーの栄光と、人間としての尊…

作者と読者と角川書店をも巻き込み降り注ぐ、心湿らす永遠の雨。思春期ミステリの大怪作-『X雨』

『X雨』 沙藤一樹/2000年/335ページ 一月のある快晴の朝、小学生の里緒の前に一人の少年が現れた。何故かレインコートを着ていた少年はフードをとり、潰れた右目をあらわらにすると、自分には見えるという、“X雨”のことを話しはじめた―。15年後、作家にな…

エグさとエモさが限界値、魔法少女もの最狂にして最高の変異亜種-『魔女の子供はやってこない』

『魔女の子供はやってこない』 矢部嵩/2013年/336ページ 小学生の夏子はある日「六〇六号室まで届けてください。お礼します。魔女」と書かれたへんてこなステッキを拾う。半信半疑で友達5人と部屋を訪ねるが、調子外れな魔女の暴走と勘違いで、あっさり2人…

角川ホラー文庫1、2を争う奇書。異常な文章で綴られる死体ゴロゴロの学生生活-『保健室登校』

『保健室登校』 矢部嵩/2009年/302ページ とある中学校に転入した少女。新しい級友たちは皆、間近に迫るクラス旅行に夢中で転入生には見向きもしない。女子グループが彼女も旅行に誘おうとすると、断固反対する者が現れて、クラスを二分する大議論に発展。…

グロテスク幻想の極み、小説というジャンル自体の極北、加虐と被虐の乱れ打ち-『壊れた少女を拾ったので』

『壊れた少女を拾ったので』 遠藤徹/2007年/240ページ ほおら、みいつけた―。きしんだ声に引かれていくと、死にかけたペットの山の中、わたくしは少女と出会いました。その娘はきれいだったので、もっともっと美しくするために、わたくしは血と粘液にまみ…