角川ホラー文庫全部読む

全部読めるといいですね。おすすめ作品等はリストから

角川ホラー文庫リスト(1993/04~2023/7)

随時更新中。抜け・ミス等あればご指摘ください。レビューを書いた作品はタイトル部分にリンクを貼っています。刊行月ごと、著者・編者名五十音順(海外作品は別枠)で掲載。新装版・復刻版はタイトル・内容等、大幅に変更があった場合のみ別途掲載していま…

前作の怨霊より強いヤツを出したはずが盛り上がりゼロ。台湾行く必要ある?-『着信アリ2』

『着信アリ2』 秋元康/2004年/209ページ 久しぶりに恋人の尚人に会うため、彼のアルバイト先の中華料理店へ向かった保育士の杏子は、そこで薄気味悪い着メロを耳にする。それは、1年前、人々を恐怖に陥れた“死の予告電話”のメロディだった。まもなく尚人の…

怪奇や恐怖ではなく“奇妙”な味の短編を揃えた名アンソロジー。文豪たちの意外な作品も-『奇妙な味の菜館』

『奇妙な味の菜館 現代ホラー傑作選第6集』 阿刀田高(編)/1996年/395ページ こってりとした奇妙な味わい。逸品揃いの恐怖のメニューを、とくとご賞味あれ。収録作品志賀直哉「剃刀」芥川龍之介「さまよえる猶太人」横溝正史「あかずの間」結城昌治「惨事」中島敦「…

逃れられない死の予告電話。生放送で呪殺シーンを全国中継するテレビマンの鑑!-『着信アリ』

『着信アリ』 秋元康/2003年/246ページ 由美が気乗りしないまま参加した合コンの席で、陽子の携帯電話が聞き覚えのない着信音で鳴った。液晶には「着信アリ」の文字。メッセージを確認すると、陽子の悲鳴のような叫び声が録音されていて、着信履歴には2日…

未発売ゲームの雰囲気をしっかり味わえるノベライズ。続編を匂わせる終わり方だが…-『うしろ 死神と白の聖女。』

『うしろ 死神と白の聖女。』 後藤リウ/2015年/257ページ 死神・宇城霊一郎との眷属契約を破って魂狩りの手伝いをやめてしまった七名子。もう死神には関わるまいと心に決めた矢先、同級生とともに奇妙な事件に遭遇してしまう…。七名子のまわりで次々とおこ…

幽霊との結婚披露宴で行われる、最後にして最大の詐欺の行く末は?-『幽霊詐欺師ミチヲ3 時計仕掛けのファンタスマゴリア』

『幽霊詐欺師ミチヲ3 時計仕掛けのファンタスマゴリア』 黒史郎/2012年/346ページ サカキとのゲームに大勝利を収めてしまったミチヲの背中に、めでたく戻ってきたマミコ。その愛情アピールは激しさを増し、今や披露宴を夢見る乙女となっていた。そんな中、…

怒涛の新キャラと設定追加で飽きずに読めるが、これ次巻で完結するの!?-『うしろ 放課後の王国。』

『うしろ 放課後の王国。』 後藤リウ/2015年/248ページ 謎だらけの死神・宇城霊一郎の眷属になった高校生の七名子。死神の手伝いは不本意だが、隙をついて魂狩りを阻止しようと心に決め、うしろと行動を共にする日々だ。他の死神チームとも知り合い、うし…

創られた“人魚”の遺体はマッドサイエンティストの仕業か? 謎の組織も登場し物語はスケールアップ-『MIX 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』

『MIX 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』 内藤了/2017年/320ページ 湖で発見された、上半身が少女、下半身が魚の謎の遺体。「死神女史」の検死で、身体変異に関する驚くべき事実が判明する。そして八王子西署には人事異動の波が訪れていた。新人とのやり取りに…

『妖怪ウォッチ』制作会社による幻の未発売作品がなぜか小説化-『うしろ ふきげんな死神。』

『うしろ ふきげんな死神。』 後藤リウ/2014年/224ページ 「おまえの命と引き換えに、願いをひとつ叶えてやろう」高校生の西崎七名子が校舎の屋上で出会ったのは、ふつうの人には見えないはずの「死神」だった。うしろ―宇城霊一郎と名乗るその死神は、不思…

新シリーズとのコラボ回も含んだスピンオフ短編集。都築&忍の話はやはり面白い-『幽落町おばけ駄菓子屋 異話 夢四夜』

『幽落町おばけ駄菓子屋 異話 夢四夜』 蒼月海里/2017年/208ページ 優しかった飼い主が亡くなり、保健所に連れて行かれそうになって家から逃げだした、一匹の黒猫。街をさまよい大怪我を負った猫の命を救ったのは“水脈”と名乗る美しい人だった。「幽落町」…

あまりに鮮烈なラストと、乱歩得意の一人二役トリックを堪能できる2編を収録-『パノラマ島綺譚 江戸川乱歩ベストセレクション⑥』

『パノラマ島綺譚 江戸川乱歩ベストセレクション⑥』 江戸川乱歩/2009年/219ページ 売れないもの書きの廣介は、極貧生活ながら、独特の理想郷を夢想し続けていた。彼はある日、学生時代の同窓生で自分と容姿が酷似していた大富豪・菰田が病死したことを知り…

“ほっこり”を貫き通して最終回、新キャラも迎えての大団円!-『幽落町おばけ駄菓子屋 春風吹く水無月堂』

『幽落町おばけ駄菓子屋 春風吹く水無月堂』 蒼月海里/2017年/208ページ 迷子になった少年が手にする、観覧車が写る古い写真に遺された曾祖父の想い。鷽替え神事で賑わう亀戸辺りに現れた廃線になった都電の未練。そうしたアヤカシたちの憂いをはらす水脈…