角川ホラー文庫全部読む

全部読めるといいですね。おすすめ作品等はリストから

シリーズ-怪談狩り

既刊9巻。

最凶怪談「八甲田山」にまつわるエピソードは興味深いが全体的にはややパンチ不足-『怪談狩り 葬儀猫』

『怪談狩り 葬儀猫』 中山市朗/2023年/256ページ 怪異蒐集家が厳選して語り継ぐ、本当に怖い怪談実話集。 コロナ禍の町で、異様な格好の男を目撃した主婦の体験が不思議な「面布」。引っ越したばかりの地で、近所で立て続けに起きた不幸と、その共通点に震…

各地の山に遍在する「白い服の女」の存在自体が怖い-『怪談狩り 山の足音』

『怪談狩り 山の足音』 中山市朗/2022年/256ページ 実家の改築工事の最中、次々に発覚する家の奇妙な造りと、2つ目の仏壇の謎が恐ろしい「家の整理」。TV番組のため、都内の心霊スポットを訪れた撮影スタッフが遭遇した怪異と後日談に戦慄する「心霊動…

安定の面白さだが、目玉である“黒いバス”はもはや実話怪談ではないのでは?-『怪談狩り 黒いバス』

『怪談狩り 黒いバス』 中山市郎/2021年/272ページ ある日突如現れる、黒いバスのような乗り物は、生者と死者の恨みを乗せて走る――今なお継続する怪異に震えが止まらない「黒いバス」他。本書収録作をまとめて読むことで恐怖が増す、本当に怖い怪談実話集…

民間伝承メインゆえほのぼのさすら漂うが、後半につれ恐怖度がヒートアップ-『怪談狩り あの子はだあれ?』

『怪談狩り あの子はだあれ?』 中山市郎/2019年/272ページ 生駒山の池で家族が遭遇した怪異が、時を超えて繰り返される「拉致された?」、高層マンションの窓に張り付き、ニタッと笑っては落ちていく男が不気味な「二十二階の男」、祖父母の家で少女が出会…

未練残す死者のメッセージ、意外と温かく恨み節は少なめ、かと思いきや…-『怪談狩り 黄泉からのメッセージ』

『怪談狩り 黄泉からのメッセージ』 中山市朗/2018年/256ページ あの世からのメッセージは、さまざまな形でこの世に出現し、私たちに語りかけてくる――。親族に不幸があるたびに夢枕に現れる生首、幼い子どもをひき逃げした犯人を探し求める刑事が見つけた…

伝説のオカルト廃墟スポット「山の牧場」後日談を含む、建物にまつわる実話怪談-『怪談狩り 禍々しい家』

『怪談狩り 禍々しい家』 中山市朗/2017年/256ページ 怪奇蒐集家・中山市朗が狩り集めた戦慄の建物怪談。人の気配がない角部屋から聞こえる妙に大きな生活音、引っ越し先で見つけた不気味なビデオテープ、誰もいない子ども部屋で突然鳴りだすおもちゃの音…

夏の怪談より他の季節の方が怖い。意外にエゲつない話多めの怪談歳時記-『怪談狩り 四季異聞録』

『怪談狩り 四季異聞録』 中山市朗/2017年/320ページ 「怖い怪談は、夏だけのものではない」と断言する怪異蒐集家・中山市朗が、四季折々の行事や情景を織り交ぜながら綴る怪談集。毎年3月3日の朝に天井からバサリと落ちてくる異様なモノ、真夏のキャンプ…

出どころ不明ながらも、猛烈で純然たる悪意。心冷える実話怪談集-『怪談狩り 市朗百物語 赤い顔』

『怪談狩り 市朗百物語 赤い顔』 中山市朗/2017年/255ページ 怪談蒐集家・中山市朗が満を持して放つ、本当に怖い話だけを厳選した百物語、第二弾。逆さに連なる首を切られたカラスの死骸、お札を貼られた井戸に潜むモノ、誰もいないはずの学校に現れる赤い…

「怪談の語り手」としての体験が活かされた実話怪談集。イヤさは折り紙付き-『怪談狩り 市朗百物語』

『怪談狩り 市朗百物語』 中山市朗/2016年/268ページ 「新耳袋」シリーズの著者・中山市朗が、現実世界の歪みから滲みだす恐怖と、拭いきれない違和感を狩り集める。モニターのノイズの中に映りこんだ拝む老女、六甲山を取材中にテレビのロケ隊が目撃した…