角川ホラー文庫
『おがみむし』 遠藤徹/2009年/211ページ 「これが恋というものなのだ」。男はわたしの心臓を丸呑みにして、得意そうに言った。虜になったわたしは、11名の女と共に男の僕となった。ところが13番目にやってきた少女だけは違っていた。なぜなら彼女は……
『たたらの辻に…』 ささやななえこ/2001年/372ページ 「たたらの辻にまいつきそうろう―。」“たたらの辻”には何かが集う…。 急死した祖母の家で、二人暮しを始めた義理の姉弟の道子と清美。かつて"たたら場"だった祖母の家で、道子の身を次々と怪異が襲うー…
『DOUBT 東京駅おもてうら交番・堀北恵平』 内藤了/2021年/304ページ 新人女性警察官・恵平は、最後の研修のため警察学校へ。このまま卒業して一人前にやっていけるのか、焦る恵平。一方、青年刑事の平野は、清掃工場のゴミ集積プールで複数の遺体を発見す…
『ピアノ・レッスン』 林巧/2007年/362ページ あの人は美しかった。この世のものとは、思えぬほどに――。憂いにみちた目をした、たおやかな少女と出会った一人の少年。彼もまた、心に孤独と哀しみを湛えていた。その日から、引き裂かれた恋人達の時間が、少…
『恐怖館主人 怪奇幻想短篇集異形博覧会Ⅱ』 井上雅彦/1996年/500ページ 蝋人形館の妖物。夜歩く木馬。ハイウェイを疾走する屍体。人狼の密かな欲望。不死者のパノラマ視……。ホラー・ムーヴィーや怪獣特撮映画の洗礼を受けた現代の異色作家によるビザールで…
『復讐執行人』 大石圭/2005年/320ページ 香月健太は33歳。3つ下の妻と5歳と6歳の娘たちと4人で横浜市郊外の住宅街に暮らし、大手家電メーカーの横浜営業所にサービスエンジニアとして勤務している。平凡でありきたりの毎日だったが、香月健太は心の底から…
『ゴールデン・ブラッド』 内藤了/2024年/336ページ 東京五輪プレマラソンで大規模な爆破テロが発生。救急救命士の向井圭吾は地獄絵図と化した現場で救助活動にあたる。新開発の万能血液により多くの命が救われるが、その矢先、開発に関わった病院で圭吾の…
『死か翅の貪る家』 織部泰助/2026年/320ページ 羽搏きが、死を連れて来る。因習渦巻く村で若手探偵作家が遭遇した恐怖。 若手作家の出雲秋泰は、福岡県某市翅賀村の奇妙な噂を聞く。その村の“死か翅蝶”は己の鱗粉がついた者を呪い殺すというのだ……。好奇…
『境界性人格犯罪』 和田はつ子/2001年/282ページ 新宿御苑の桜の下から発見された白骨死体。検死をした田代ゆり子は、その死体から赤い色素が浮き出ていることに気づいた。数日後、ゆり子は、顔面だけが白骨化した女性の死体を、偶然見つける。相次いで発…
『百舌鳥魔(もずま)先生のアトリエ』 小林泰三/2014年/352ページ 「あなた、百舌鳥魔先生は本当に凄いのよ!」妻が始めた習い事は、前例のない芸術らしい。言葉では説明できないので、とにかく見てほしいという。翌日、家に帰ると、妻がペットの熱帯魚を刺…
『寄生木』 長坂秀佳/2000年/483ページ 新作ホラー小説の構想に悩む作家の元に、ある電話がかかってくる。小説「弟切草」の登場人物『松平直樹』と名乗るその男は、作家に「その小説を書くのは止めてください。ストーリー通りに人が殺される!〈ヒトラーの…
『恐怖』 北野勇作/2010年/219ページ 戦前の16ミリ・フィルムの中に出現した白い光を目撃した姉妹・みゆきとかおり。17年後、死への誘惑に取り憑かれてしまった姉・みゆきは失踪する。姉の行方を追うかおりは、禁断の脳実験を繰り返す母親・悦子と再会。美…
『夜啼きの森』 岩井志麻子/2004年/306ページ 暗黒の森の中で銃声とともにこだまするうめき声。「来た。鬼が来たんじゃ」。昭和十三年、岡山県北部で起こった伝説の「三十三人殺傷事件」。おとなしく、「利発でええ子」だったはずの辰男は、なぜ前代未聞の…
『バチカン奇跡調査官 独房の探偵』 藤木稟/2015年/336ページ 悪魔のごとき頭脳を危険視され、わずか13歳にして特殊房に収監されている少年、ローレン・ディルーカ。ある日、彼のもとを国家治安警察の人間が訪れる。血も流れず、凶器もない密室殺人事件…
『暗黒星』 江戸川乱歩/1994年/448ページ 奇人資産家・伊志田鉄造の一家を血の惨劇が襲う。化物屋敷のような洋館で、一人また一人と犠牲者は増え、遂には犯人を追う明智小五郎も凶弾に倒れてしまう。事件の裏に秘められた一家の真実とは?怪奇ロマンあふれ…
『ケータイ』 吉村達也/1999年/287ページ 「いたいっ!いたいよー!やだ、死にたくなーい!」16歳の高校生・関口葉月のケータイに真夜中かかってきた電話は、ナイフで刺し殺される同級生の大絶叫!女子中高生に標的を絞り、断末魔の叫び声を携帯電話越し…
『化人幻戯』 江戸川乱歩/1994年/387ページ 美貌の元候爵夫人に想いを寄せる二人の青年。その一人がある日、断崖から墜落死した。自殺か、他殺か? 混迷する捜査の中、残る一人も密室で死体となって発見された――。殺人犯罪の奥に潜む人間の狂気を浮き彫り…
『ホーンテッド・キャンパス 夜を視る、星を撒く』 櫛木理宇/2019年/320ページ オカ研に芸能人がやってきた!アイドル系美少年の彼は、テレビ番組でも活躍する大人気霊能者。しかし力が落ち、引退を決意しているという。最後と決めた心霊番組の収録を手伝…
『屋根裏の散歩者』 江戸川乱歩/1994年/405ページ 世の中の全てに興味を失ってしまった男が見つけた、最後の楽しみ。それは屋根裏を歩きまわり、人間が決して他人に見せることのない醜態をのぞき見ることだった。このみだらな快楽の虜となった男は遂に、完…
『ゆがんだ闇』 小池真理子、鈴木光司、篠田節子、坂東眞砂子、小林泰三、瀬名秀明/1998年/349ページ 脳細胞までも凍らす、恐怖の連続…… ホラー・シーンに新たな局面を拓いた作家6人が、それぞれの“怖さ”を突きつめ、書きこんだホラー小説の競作。あなたは…
『箱庭の巡礼者たち』 恒川光太郎/2026年/416ページ これぞ恒川ワールドの神髄!六つの世界の物語が一つに繋がる一大幻想奇譚。 ある夜、少年は優しい吸血鬼を連れ、竜が棲む王国を出た。祖母の遺志を継ぎ、この世界と繋がる無数の別世界を冒険するために。…
『樹海』 吉村達也/2003年/374ページ 高校二年生の村木ルイは、暗い森をさまよう夢に繰り返し悩まされていた。その悪夢には結末がない。記憶を失うほどの凄まじい恐怖体験が原因のため、ルイの深層心理が最後を見ることを拒んでいるのだ。唯一の手がかりは…
『es エス』 高島健一(原作)、鈴木俊介(著)/2001年/286ページ それは、20年前に起きた大量虐殺事件のリバイバルなのか?進行中の連続猟奇殺人事件を調査する刑事・日下部清竹は、犯人と目される人物に襲われ、意識不明の状態に陥る。人の意識にアクセス…
『ポゼッション』 ピーター・ジェイムズ/1993年/490ページ アレックスは、著作権代理店を営むキャリアウーマン。息子が死んだ。旅行先での突然の事故だった。その日以来、彼女の周囲では不気味な心霊現象が続発する。死んだ息子が彼女に何かを訴えようとし…
『東京怪奇地図』 森真沙子/2001年/230ページ そっちに行ってはいけない。燃え上がる磔の女、水底に引きずりこまれる男、神隠しの無闇坂。鮮烈なヴィジョンが宵闇の中に浮かび上がる。乱歩、鏡花、荷風、龍之介…が、幻視した物語が時間を逆流し今ここに甦…
『バチカン奇跡調査官 原罪無き使徒達』 藤木稟/2015年/400ページ 熊本・天草において、真夏日に大雪が観測され、天空に忽然と巨大な十字架が浮かび上がった。時期を同じくして近隣の海で遭難した海洋冒険家は、こう語ったというー「美しい黒髪の天使に救…
『粘膜大戦』 飴村行/2026年/317ページ 大戦下、各地の戦況が膠着し、苦境を強いられる帝国陸軍。起死回生を図るべく軍部が画策したのは、占領下にある東南アジアの小国ナムールの王族アロ族のマテル姫に一斉蜂起の号令をかけさせることだった。だがそれに…
『粘膜探偵』 飴村行/2018年/320ページ 戦時下の帝都。14歳の鉄児は憧れの特別少年警邏隊に入隊した直後、先輩のとばっちりを受け謹慎処分となってしまう。汚名返上に燃える彼は、巷で噂の保険金殺人事件を解決するため独自調査に乗り出すが…。軍部の思惑…
『粘膜戦士』 飴村行/2012年/304ページ 占領下の東南アジアの小国ナムールで、大佐から究極の命令を下された軍曹。抗日ゲリラ、ルミン・シルタと交戦中、重傷を負い人体改造された帰還兵。複雑な家庭事情を抱え想像を絶する悲劇に見舞われる爬虫人好きの無…
『粘膜兄弟』 飴村行/2010年/480ページ ある地方の町外れに住む双子の兄弟、須川磨太吉と矢太吉。戦時下の不穏な空気が漂う中、二人は自力で生計を立てていた。二人には同じ好きな女がいた。駅前のカフェーで働くゆず子である。美人で愛嬌があり、言い寄る…