角川ホラー文庫
『夜見師』 中村ふみ/2017年/288ページ “夜見師”―祟り神を始末する者。その存在を知る者は限られている。21歳の五明輝は、正体不明の呪いのせいで余命が3年ほどしかない。妹のために少しでもお金を稼ごうと、破格の金額で舞い込んできた家政夫の依頼を受け…
『リアルヘヴンへようこそ』 牧野修/2005年/374ページ 無機的な郊外の住宅地。最新の通信環境を備えたマンションで、静かに、しかし確実に増幅していた悪意。やがて「ウエルカム・トウ・リアルヘヴン」と銘打った謎のホームページを媒介に、日常は次第に恐…
『ファミリー』 森村誠一/1993年/264ページ 最愛の恋人を不慮の交通事故で亡くした傷心の弓子は、数か月後、上司の薦めで見合いをし、結婚した。優しい夫と、理想的とも思える仲の良い家族関係。彼女はとても幸せだった。だが、しばらくすると、少しずつ微…
『怪談売りは笑う』 蒼月海里/2024年/224ページ ライターの藤崎俊一はある男を追っていた。その男ー怪談売りは、どこからともなく現れては『怪談あり〼』というのぼりを立て、路上販売を行っているという。古本の形をした商品は、怪談そのもの。買えばそこ…
『梅雨物語』 貴志祐介/2025年/400ページ 謎を解くたびに、絶望は深まる。貴志祐介が描くホラーミステリの極北 。 自ら命を絶った青年が残したという1冊の句集。元教師の俳人・作田慮男は、かつての教え子から依頼を受け、俳句の解釈を進める。沖縄の情景…
『最恐の幽霊屋敷』 大島清昭/2025年/368ページ 転落が止まらない、 ジェットコースター級の事故物件ホラー長篇! 「最恐の幽霊屋敷」という触れ込みで貸し出されている物件がある――。幽霊を信じない探偵・獏田夢久(ばくたゆめひさ)は、屋敷で相次ぐ不審死…
『国道1号線怪談』 大島てる、黒木あるじ、田中俊行、村田らむ、夜馬裕、吉田悠軌/2025年/304ページ 通る者すべてを呑み込む実話怪談アンソロジー。 見慣れた道、見知らぬ恐怖。東京から大阪まで、東西を結ぶ日本の動脈・国道1号。この道は、古の東海道を…
『歩く亡者(ぼうもん) 怪民研に於ける記録と推理』 三津田信三/2025年/368ページ 無明大学にある「怪異民俗学研究室」(怪民研)は、作家であり探偵である刀城言耶の研究室で、膨大な書籍と曰くある品で溢れている。瞳星愛は、昔遭遇した“亡者”の忌まわし…
『【完全版】日本の幽霊事件 封印された裏歴史』 小池壮彦/2025年/368ページ 谷中霊園、日暮里駅、神田・お玉が池、神田~隅田川、東中野~中野一丁目、宮ケ瀬ダム、観音崎、群馬県&埼玉県・神流湖、秋葉原、面影橋、姿見の橋、歌舞伎町、品川橋~天王洲…
『ゾク こわい本2 奇跡』 楳図かずお/2025年/384ページ 楳図かずお全巻監修の「ゾク こわい本」シリーズ。いよいよスタート! 山へ行ったきり帰ってこない夫を待ち続ける妻。お互いを信じ仲睦まじい2人の想いが時を経て運命の奇跡を呼ぶ「愛の奇蹟」。NASA…
『ゾク こわい本1 赤んぼ少女』 楳図かずお/2025年/384ページ 楳図かずおの恐怖と妄想の世界へようこそ。 ある夫妻が暮らす洋館の屋根裏に幽閉され、隠された存在であったタマミ。そんな中、施設から引き取られた実の娘がやってきた。幸せそうで無邪気な美…
『バチカン奇跡調査官 終末の聖母(ディー・ゲリトニクス)』 藤木稟/2013年/512ページ バチカンで法王選挙が行われる最中、美貌の天才科学者・平賀と古文書・暗号解読のエキスパート、ロベルトは、有名彫刻家の作品の除幕式に出席するため、メキシコのグア…
『ナキメサマ』 阿泉来堂/2020年/352ページ 高校時代の初恋の相手・小夜子のルームメイトが、突然部屋を訪ねてきた。音信不通になった小夜子を一緒に捜してほしいと言われ、倉坂尚人は彼女の故郷、北海道・稲守村に向かう。しかし小夜子はとある儀式の巫女…
『イヴルズ・ゲート 黒き堕天使の城』 篠田真由美/2016年/320ページ 考古学者のルカが姿を消した。ナチス・ドイツの研究機関アーネンエルベで、養父の父親の同僚だった男に招かれ、南ドイツの古城に出かけたという。ルカが勤めるトリノのエジプト博物館か…
『イヴルズ・ゲート 睡蓮(ロータス)のまどろむ館』 篠田真由美/2016年/336ページ 奇妙な外観の埃及屋敷に、心霊科学実験のため集まった4人の男女。戦時中、密かに持ち込まれたエジプト遺物がひしめく地下で、館の主は首無し死体で発見されたという。本人…
『真景拝み屋怪談 蟲毒の手弱女〈冥〉』 郷内心瞳/2025年/384ページ ――ようこそ、日ノ本一のお化け屋敷へ。 ついに霜石邸にたどり着いた郷内たち。一堂に会した霊能者たちは、霜石湖姫の指示に従い、常軌を逸した儀式に参加することになる。祭壇に祀られた…
『殺人と幻視の夜』 織守きょうや/2024年/256ページ 大学生・久守は触れた人の後ろ暗い秘密が視える幻視能力に、幼い頃から苦しんできた。しかしある日、美大生の佐伯に触れ、話題になっている残忍な連続殺人の犯行を幻視してしまう。この事件を止めるべく…
『完璧な家族の作り方』 藍上央理/2025年/304ページ わたしもあなたも、完璧な家族、作れます。 新人賞に応募された小説作品「完璧な家族の作り方」。角川ホラー文庫編集部は、著者のある目的のため、本作の書籍化を決定しました。 ※本作は、note主催・創…
『お江戸ふしぎ噺 あやし』 宮部みゆき(原作)、皇なつき(作画)/2021年/208ページ 江戸の長屋に住む少女“おえん”に料理屋での奉公話が舞い込んだ。話がまとまりかけていたところ、約束は突然反故にされる。醜女を嫌った料理屋が、代わりに器量のいい娘を雇…
『あやし』 宮部みゆき/2007年/352ページ 美しいお千代を妬み、神社の梅の木に大凶のおみくじを結びつけながら、その凶運を願うおえん。実際にお千代が不幸な死に方をして…(「梅の雨降る」)。お義母さまにとりついていた鬼は、穢れの化身だった。近づく…
『崩れる』 赤川次郎/2001年/221ページ 丘の上に建つ五軒の家。孤立した住宅地で、ある朝出勤途中の住民たちが発見したのは、路上に倒れた全裸の女性だった! 記憶喪失の女性を招き入れたその日から、ありふれた暮らしに異変が起こり始める。妻の失踪、教…
『Wi-Fi幽霊 乙一・山白朝子ホラー傑作選』 乙一、山白朝子(著) 千街晶之(編) /2025年/448ページ 「夏と花火と私の死体」で驚嘆すべき才能としてデビューした乙一。山白朝子は怪談専門誌デビューの怪談作家。2人の作品に共通するのは「戦慄と郷愁」だ。父…
『真景拝み屋怪談 蟲毒の手弱女〈天〉』 郷内心瞳/2025年/480ページ 拝み屋・郷内が相談客の裕木から受け取った取材記録「念珠怪談」。200話に及ぶ怪異譚に姿を見せ続けた稀代の霊能師・霜石湖姫は、裕木を不穏極まる儀式に協力させようとしていた。裕…
『あかずめの匣』 滝川さり/2025年/336ページ この呪い、回避不可能。あなた自身が「条件」を解き明かす、新感覚ホラー! その怪異は人を閉じ込めて殺す。すべての真実をあなたは解き明かせるか。 冠村には“窒息の家”と呼ばれる廃墟があり、「あかずめ」と…
『妖琦庵夜話 千の波 万の波』 榎田ユウリ/2023年/224ページ 東京下町にひっそり立つ妖琦庵。そこは妖人茶道家・洗足伊織の茶室だ。“管狐”の夷、“小豆とぎ”のマメとともに、穏やかな日々を過ごす伊織のもとへ、久しぶりに刑事の脇坂がやってきた。元水泳選…
『ドッペルゲンガー奇譚集 ―死を招く影―』 角川書店(編)/1998年/298ページ もう一人の自分に出会ったものは、近いうちに必ず命を落とすー。洋の東西を問わず、「自分の分身」にまつわる物語は世界各地で語り継がれている。現代日本を舞台にしたドッペルゲ…
『妖琦庵夜話 ラスト・シーン』 榎田ユウリ/2021年/288ページ 「ゲームをしよう。兄は守る。弟は奪う」父親である<鵺>に残酷なゲームを強いられる伊織。勝利条件は、弟で<鬼>の青目から、小鳩ひろむを守り抜くことだ。だが、刑事の脇坂は意識不明のま…
『サイレントヒル』 ポーラ・エッジウッド(著)、牧野修(編訳)/2006年/267ページ 白い灰に包まれたゴーストタウン、サイレントヒル。娘シャロンを原因不明の夢遊症から救うためにこの町を訪れたローズは、見るもおぞましい儀式の犠牲者に遭遇する。迫りくる…
『妖琦庵夜話 顔のない鵺』 榎田ユウリ/2020年/256ページ 「御指を、いただきたく存じます」洗足伊織のもとに現れた老婦人は、妖人“鬼指”と名乗る。刃を手に、指をくれと迫りながらも、彼女はひどく怯えていた。他にも“シシン”、“天邪鬼”と、存在しないは…
『ウラミズ』 佐島佑/2013年/306ページ 怪しい健康食品会社に勤める真城は霊が視えてしまう特殊体質。気味の悪い霊の出現と毎日の仕事にウンザリしていた。そんなある日に出会った早音は、なんと霊を水入りのペットボトルに封じる不思議な力を持っていた。…