角川ホラー文庫全部読む

全部読めるといいですね。おすすめ作品等はリストから

  自分にはまったく理解できないという意味ではホラーな凡作。

中年男が花の妖精たちとガーデニング生活。どこがホラーなの???-『ホワイトハウス』

『ホワイトハウス』 景山民夫/1997年/202ページ ルポライターの斉木は小説家への転進を決意し、那須の山荘に移り住んだ。渓流と広葉樹に囲まれた白壁の洋館。広いサンルームとブルーベリーが生け垣を作る庭は大きな魅力だ。園芸店の女店員のアドバイスを受…

せっかくの面白くなりそうな題材も、適当かつ投げっぱなしのラストで台無し-『着信アリ Final』

『着信アリ Final』 秋元康/2006年/216ページ 修学旅行で韓国に行くことになった安城高校2年C組。草間えみりはネットで知り合った韓国の男友達アンジヌと会えることを楽しみにしながらも、小学校からの幼馴染みでクラスメートの松田明日香が参加できなかっ…

前作の怨霊より強いヤツを出したはずが盛り上がりゼロ。台湾行く必要ある?-『着信アリ2』

『着信アリ2』 秋元康/2004年/209ページ 久しぶりに恋人の尚人に会うため、彼のアルバイト先の中華料理店へ向かった保育士の杏子は、そこで薄気味悪い着メロを耳にする。それは、1年前、人々を恐怖に陥れた“死の予告電話”のメロディだった。まもなく尚人の…

うかつな犯人vs頭のにぶい刑事vsその辺のキチガイ。盛り上がりに欠ける残念ミステリ-『人魚伝説』

『人魚伝説』 山村正夫/1995年/261ページ 『人魚姫』に憧れる13歳の少女、速水舞。彼女の恵まれた幸福な日々は、突如破られた。奇怪な欲望の手に捕らわれ、廃屋の地下室に監禁された舞が目にしたのは、永遠に物言わぬ人魚の姿だった…。常軌を逸した猟奇犯…

大失敗映画をつまらなさも含めて忠実にノベライズ。何をどう怖がればいいのやら-『劇場霊』

『劇場霊』 脚本:加藤淳也・三宅隆太、ノベライズ:堀江純子/2015年/177ページ 気鋭の演出家・錦野の新作舞台は、若さを保つため少女の生き血を浴びたという実在した女貴族エリザベートの生涯。舞台にはその内面を映し出す分身として人形が用意されるが、…

作中ギミック全てが不発、唐突に迎える納得いかないラスト。すがすがしいまでの失敗作-『そして、またひとり…』

『そして、またひとり…』 幸森軍也/1999年/253ページ 百瀬貴彦、百瀬の妻・朋美、薬袋和久、八木沢延明の4人は大学時代同じサークルに属していた。卒業後10年ぶりの再会を機に家族連れでキャンプへ出かけることになるが、なれない地理での検問による迂回や…

今まで読んだあらゆる小説の中でもぶっちぎり! 少しは減速してくれ!-『ブレーキ』

『ブレーキ』 山田悠介/2008年/284ページ ―死ぬのか、俺は―!?生命をかけた熾烈な死の遊戯。生き残りたければ、勝つしかない!!ブレーキを踏むと囚われた幼なじみが処刑される。彼女を救うためには、時速100キロで走る車を操りながら、ブレーキを踏まずに20…