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味が無くなるまでしゃぶり尽くされた白塗りブリーフ男児の出がらしに涙-『呪怨 ザ・ファイナル』

『呪怨 ザ・ファイナル』

堀江純子/2015年/194ページ

シティホテルで働く生野麻衣には、2歳年下の妹・結衣がいる。臨時教員として働く小学校で担任になれたと喜んでいた結衣が突然失踪した。妹が不登校の生徒「佐伯俊雄」を気にかけていたのを知った麻衣は、手がかりを得るため、俊雄の居場所を探し始める。失踪と前後して麻衣や恋人・奏太の周りで不可解な現象が多発し…。誕生から16年の時を経て、ついに最終章を迎える恐怖の頂点「呪怨」シリーズ最新作を完全ノベライズ!

(「BOOK」データベースより)

 

 『呪怨 終わりの始まり』の死んだ主人公に妹がいて、その妹の彼氏が霊感を持ってて、あと前作で呪われた家に肝試しに行って死んだ女子高生にも妹がいて、いろいろ大変な目に遭う話。ていうか「俊雄生きてたんだ」とか「俊雄の父親も生死不明なんだ」とか、そういう基本の情報に驚いたりします。

 原作映画が「ヒカキンがファミレス店員役で出ていた」こと以外に語る点もない作品なので、ノベライズ版も特に感想はない。登場キャラがベルトコンベアに乗せられたみたいにポンポン死んでいく様を、白塗りブリーフ姿の俊雄くんと共に眺めるだけの内容である。

 角川ホラー文庫の『呪怨』ノベライズはこれまで大石圭だったが、最終作の本作は堀江純子が担当している。大石圭のノベライズ版『呪怨 終わりの始まり』の設定をちゃんと引き継いでいたりと、堀江氏はやるべき仕事をやっているとは思うが、映画がもう何を観せたいのかわからないレベルのアレなのでどうしようもないというか。終わり終わり。さようなら。

★★(2.0)

 

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