『ホラー・ガイドブック』
尾ノ上浩司・編/2003年/432ページ
『リング』『パラサイト・イヴ』といったベストセラーから国内外のマニアックな逸品まで完全網羅!瀬名秀明氏へのインタビュー、菊地秀行氏、井上雅彦氏、飯野文彦氏による“ホラー作家座談会”も収録し、もりだくさんの内容。ジャンル別、時代別に完全カテゴライズした、日本一わかりやすい画期的ガイドブック。
(「BOOK」データベースより)
日本と海外それぞれのホラー作品の歴史、主要作家、重要作品が事細かにまとめられている。小説が中心だが、映画やテレビドラマなど映像作品にも触れられているほか、章を立ててSF、ミステリ、怪獣小説についても解説されている(最後のは‟趣味で入れた”感がプンプンして良い)。その他、菊地秀行・井上雅彦・飯野文彦の座談会、瀬名秀明へのインタビュー等も収録されており、これもファンには興味深い内容。海外編では作家、作品についてそれぞれ1ページないし半ページでピックアップして紹介されている箇所があるのだが、個人的にはこういうサラリと読めるレビューをもっと読みたかった気がする。
風間賢二の『ホラー小説大全』とあわせ、令和の世でも一読の価値はある1冊。この手のホラー啓蒙書は最近見ない気がするので、ゲームや漫画作品等もカバーした最新ガイドが待たれるところ。
★★★★(4.0)