『ソウ ―SAW』
行川渉(著)、ジェームズ・ワン、リー・ワネル(原案)/2004年/183ページ
老朽化したバスルームで目覚めた二人の男。足首は頑丈な鎖で繋がれ身動きがとれない。二人の間には血みどろの自殺死体とテープレコーダー、一発の銃弾、そして二本のノコギリ―。不条理な状況のもとでパニックに陥る二人にテープの耳障りな声が告げた。「六時までに相手を殺せ。さもなくば…」恐怖の極限を超えた悪魔的サスペンスホラー映画を完全ノベライズ。
(「BOOK」データベースより)
デスゲームもの、すなわちソリッドシチュエーション・スリラーの1つのパターンを確立した、激痛映画『ソウ』シリーズの第1作目をノベライズ。ちなみに7作目の『ソウ ザ・ファイナル 3D』まですべて角川ホラー文庫で小説化されている(「ファイナル」と言いつつシリーズはもう少し続いたりするのだが)。
小説版ではテンポよく細かい章立てで、主観視点を変えつつ状況を描写することで緊張感を保たせており、たいへん読みやすい。展開に細かい違いはあれどほぼ映画通りの内容で、それでいて退屈さは無いのだから映画自体がノベライズ向けなのかもしれない。
★★★(3.0)