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前作で死亡しているにも関わらず、ゲームを完全に支配下に置くジグソウの影。サーガはなおも続く-『ソウ4 ―SAW4』

『ソウ4 ―SAW4』

行川渉(著)、パトリック・メルトン、マーカス・ダンスタン(原案)/2007年/255ページ

ジグソウとアマンダは死んだ。ジグソウの遺体の中から発見されたテープが再生される。「私の仕事は続く。ゲームは始まったばかりだ」。ジグソウに関わって唯一生き残っていたSWATのリグ指揮官が、新たなゲームに強制参加させられていた。与えられた時間は90分。すべての罠をクリアして二人の刑事を救うことが出来るのか、それとも地獄の結末を迎えてしまうのか―。

(「BOOK」データベースより)

 

 『3』で本人が死亡してもなお続く、ジグソウのゲーム。今作では彼の妻であるジルが登場し、ジョンがジグソウと変貌したきっかけとなった過去の出来事が語られる。そして、ジグソウの後継者として選ばれた、SWAT指揮官・リグの運命は――。今作も『ソウ』ノベライズのお約束となった登場人物ごとに切り替わる主観視点は健在。そのおかげで「ジグソウの真の後継者」の正体に気づきやすくなってはいるが。とは言えどんでん返しとしては巧妙で、さすがに新鮮味は薄れているものの、マンネリになりそうでならない絶妙なシリーズではある。

★★★(3.0)

 

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