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映画版とゲーム版の設定をうまくすり合わせた『Ⅱ』を忠実にノベライズ-『バイオハザードⅡ アポカリプス』

『バイオハザードⅡ アポカリプス』

キース・R・A・デカンディード(著)、富永和子(訳)/2004年/330ページ

アリスは病院のベッドで目覚めた。T・ウイルスに汚染された“蜂の巣”から生還したのが三十六時間前。ラクーンシティはアンデッドたちの街と化していた。事態を隠蔽するためアンブレラ社は街を閉鎖、核爆弾の投下を決定する。街の消滅まであと四時間。わずかな生存者たちとともに再び銃を手に立ち上がったアリスの見たものは…。超人気映画待望の第二弾。

(「BOOK」データベースより)

 

 同名映画のノベライズであり、牧野修による前作『バイオハザード』のノベライズとは関連が無い。ちなみに牧野修版『バイオハザード』では、この2作目で極めて重要な役割を果たすマットが序盤で死んでしまっていたりする。

 内容は映画『バイオハザードⅡ』の展開に忠実そのもの。角川ホラー文庫では意外に珍しいド直球のゾンビものであり、チョイ役も含めた複数人の視点から1つの事件を描いていくという手法も往年のモダンホラーっぽく、素直に楽しんで読むことができる。あまりにわかりやすいドイツ系の悪役、あまりにわかりやすい面白黒人枠もお約束と割り切れば悪くない。よく言えば映画版に忠実、悪く言えば面白みのないノベライズと言ったところ。

★★★(3.0)

 

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