『13の幻視鏡』 吉村達也/2013年/211ページ 純子が体験した“血の凍るような恐怖”。それが起こったのは、深夜のタクシー乗り場だった。残業後、ひとりタクシーを待っていると背後から…(「HEY!TAXI!」)、ヨセミテ国立公園の断崖から身を投げようと決意した城…
『異形探偵メイとリズ 燃える影』 荒川悠衛門/2022年/304ページ 漫画家を目指す高校生の秋人(しゅうと)はある晩突然、不気味な「何か」に襲われる。直後、唯一の理解者の兄が行方不明に。兄を捜すべく訪れた奇妙な探偵事務所で秋人は、奇怪な存在「異形…
『千年世紀末の大予言』 桐生操/1996年/224ページ ヨハネやノストラダムスなど、数多の大予言者たちが説いてきた“世界の終末”は、なぜか偶然のごとく、今世紀末に集中している。偉大な大予言者たちは、もう何百年も前から、この千年世紀末に訪れるであろう…
『夢魔の幻獣辞典』 井上雅彦/2007年/310ページ 夢魔が紐解く辞典がある。ドラゴン、一角獣、ヒトニグサ、ケルピー、グレムリン…神話や伝説、虚構世界に息づく幻獣たちに魅入られ、憑かれた者たちの悪夢で書き綴られた闇色の手帖…。ボルヘスや澁澤龍彦らが…
『家政婦トミタ』 高田侑/2012年/308ページ 介護用品会社の社長を務める小笠原明は一家で神奈川の豪邸に越した。大手食品会社に勤める妻と姉弟仲のいい2人の子供。幸せな家庭の見本のような一家だ。共働きの小笠原は子供達のために富田という家政婦を雇う…
『赤かぶ検事奮戦記 血ぬられた鏡像』 和久峻三/1993年/177ページ 赤かぶ検事の相棒ともいうべき行天燎子警部補が、殺人事件の容疑者として取調べを受けた。彼女に瓜二つの制服姿の婦警が、若い女性を残虐に殺害したのだ。身に覚えのない彼女は赤かぶ検事…
『現代百物語 生霊』 岩井志麻子/2011年/224ページ 普段から恨みを買っていた不良女の交通事故。共依存する母子がお互いに抱く心の闇。いじめっ子の少年が落ちた陥穽。相性の悪いアシスタント同士の意外な関係。妻子ある男に恋した姉妹の相剋。実話になっ…
『ガブ ー鬼翔ける夜ー』 田中文雄/1993年/207ページ 闇の中に浮かびあがる女、その手には鋭い刃の鋏が握られていた! 幼い少女が大切にしていたフランス人形をズタズタに切り裂き、家族が愛したペットの仔犬を惨殺したもの。“それ”は欲望うずまく大都会の夜…
『オトシモノ』 福澤徹三/2006年/198ページ 駅でオトシモノの定期券を拾った人々が、次々と行方不明になる事件が発生した。戻ってきた彼らは、見るも恐ろしい異形の姿になっているという。大人たちが固く口を閉ざす中、ヤエコという名の女性の霊が関係して…
『厳選恐怖小説集 牛の首』 小松左京/2022年/416ページ 「あんな恐ろしい話はきいたことがない」と皆が口々に言いながらも、誰も肝心の内容を教えてくれない怪談「牛の首」。一体何がそんなに恐ろしいのかと躍起になって尋ね回った私は、話の出所である作…
『トランプ台上の首』 横溝正史/2000年/289ページ 散乱したトランプの上に置かれた女の生首―。隅田川沿いの古びたアパート「聚楽荘」で起きた猟奇事件の真相を探る表題作「トランプ台上の首」。白昼の隅田川にポツンと漂う一艘の貸しボート。中には、首を…
『人間腸詰 夢野久作怪奇幻想傑作選』 夢野久作/2001年/413ページ 明治の末、渡米した大工のハル吉は、あるアメリカ人の屋敷に招かれる。秘密の錠前作りの依頼を断った彼が見せられた光景は、想像を絶する地獄だった…。夢と現実が妖しく交錯する幻想世界。…
『ONE 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』 内藤了/2016年/244ページ 比奈子の故郷・長野と東京都内で発見された複数の幼児の部分遺体は、神話等になぞらえて遺棄されていた。被虐待児童のカウンセリングを行う団体を探るなか深手を負った比奈子は、そのまま行方…
『悪魔の収穫祭(上)』 トマス・トライオン/1993年/308ページ ネッドは家族とともにコーンウォール・クームの村に移り住んだ。陽光と土の香り、昔ながらの方法でトウモロコシを育てる農民たち。そこはまさにネッドの考える理想郷だった。ただ1つ気になる…