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エピソードのトンデモぶりが極まった傑作巻。あまり死体を宅配してない気もするが…-『黒鷺死体宅配便 4』

『黒鷺死体宅配便  4』

原作:大塚英志、漫画:山崎峰水/2009年/218ページ

あいかわらず仕事に恵まれない「黒鷺死体宅配便」のメンバーたちは、村起こしを目的としたミステリーサークル作りのアルバイトをしていた。偶然にもこの村には、40年ほど前に墜落したUFOから発見されたという「宇宙人の死体」が保管されていた。イタコの唐津が触れたとたん、その死体が起き上がり、言葉を話しはじめた。「宇宙へ帰りたい」と訴える依頼人は何者なのか? 人気コミックのホラー文庫版第4巻。

(裏表紙解説文より)

 

 黒鷺宅配便が運ぶ死体は、なにも人間の死体だけとは限らない! ロズウェルめいた事件に巻き込まれ、とうとう宇宙人の死体が依頼人になってしまう「ありがとうあなた」。有名な都市伝説“だるま女”の真相は、かの七三一部隊残党の仕業だった! というトンデモエピソード「あなたが死んだら」。コインロッカー嬰児遺棄事件を追ううちに“幽霊退治屋”の探偵と邂逅する「昨日までの顔」。ある日突然「鳥になりたい」と叫んで自殺する、奇妙な事件が連続して発生。アメリカからの留学生にして法昆虫医学の専門家・ライナ(ベタなカウガール)の協力のもと、真相を探る宅配便メンバーだったが、犯人の正体はこれまたトンデモないものだった…「ささやかな欲望」。以上の4編を収録している。

 各エピソードの「なんでもアリ」感が今までとは群を抜いており、かなり面白い。4巻目にして、すでにもうあまり死体を宅配していない気はするが。

★★★☆(3.5)

 

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