角川ホラー文庫全部読む

全部読めるといいですね。おすすめ作品等はリストから

オーディオドラマのノベライズ。原作を聴けばいいような気がしないでもない-『キリノセカイ Ⅰ.キオクの鍵』

『キリノセカイ Ⅰ.キオクの鍵』 湖山真(原作:平沼正樹)/2013年/275ページ 突然、東京は原因不明の濃霧に覆われた。人々が視界を奪われたまま8年が過ぎたある冬の夜、タクシー運転手の仙堂は何者かに追われる少女ミアと出会う。仙堂は元刑事の勘に従っ…

風刺に妖怪、海外小説。水木入門として悪くない1冊-『畏悦録 ~水木しげるの世界~』

『畏悦録 ~水木しげるの世界~ ホラーコミック傑作選 第2集』 水木しげる/1994年/361ページ 霊界の女に魅入られた男の不気味な恋の行方を描く、「終電車の女」。吸血鬼にあこがれる少年の悲劇的な結末を描いた「血太郎奇談」。 猥雑な人間界に対する鋭い…

マイペースな妖鬼と魂が見える少年の愉しくもシビアな道中記-『魂追い』

『魂追い』 田辺青蛙/2009年/252ページ 県境を守る妖鬼の皐月は、森に漂う“生き物の魂魄”を捕らえることを生業とする“魂追い”の少年・縁と出会う。あるとき、魂魄が漂う“道”に入り込んでしまったことをきっかけに、皐月と相棒の馬・布団の体に変調が!?皐…

悪意なき大量殺人鬼の内面をつまびらかに描く、大石圭の最高傑作-『死者の体温』

『死者の体温』 大石圭/2004年/310ページ 安田祐二は30歳。砲丸投げの元日本代表選手で、いまは不動産管理会社の経営企画室に勤めるエリート会社員。ハンサムで温厚。にこやかで職場や近所での評判もよく、湘南の洒落た高級マンションにひとりで暮らし、…

霊能者様のおかげで娘が助かりました! というだけの話をどう楽しめというのか-『霊能者』

『霊能者』 髙橋三千綱/1993年/373ページ 心理学者の川島はロサンゼルスの霊能者から五歳の娘亜里の危険を予感させる不吉な霊視を受けた―。その直後、亜里の突然の失踪を知った川島は急遽帰国し、その行方を追うが…。闇の世界に引き込まれた少女救出のため…

唯一無二の首吊りアンソロジーにして完全無欠の決定版!-『吊された男 異形アンソロジー タロット・ボックスⅢ』

『吊された男 異形アンソロジー タロット・ボックスⅢ』 井上雅彦(編)/2001年/392ページ ホラー・アンソロジーの魔王がタロットの図案をもとに編み上げるシリーズ、第3弾。今回のカードはアルカナ・ナンバーⅫ、≪吊された男≫。めまいがするほどの勢いで、次…

勉強最高! 勉強第一! カルト宗教「勉教」信者の天才児たちが現代社会に牙を剥く-『警視庁超常犯罪捜査班 File♯2 勉教』

『警視庁超常犯罪捜査班 File♯2 勉教』 吉村達也/2012年/368ページ 大脳が異常発達した小学生5人が信仰する最悪の宗教、それが「勉教」。その布教活動を、絶対に止めなければならない。担任の吉野亞夜花は、その決意を元恋人に託して自殺した。しかし彼女…

幾多の怪談の中で、姿を変え何度も現れる謎の女たちの正体は?-『拝み屋念珠怪談 奈落の女』

『拝み屋念珠怪談 奈落の女』 郷内心瞳/2022年/400ページ かつての相談客・裕木が拝み屋・郷内のもとへ持ち込んだ、200話にも及ぶ生々しい怪談実話。突如校庭に現れた生首、遊びに誘いにくる死んだはずの子供。写真に写り込んだ、異様な巨体をもつ女……。奇…

怪談でつながる念珠の如き縁。読み手を予想外の方向から殴りつける反則プレイ!-『拝み屋念珠怪談 緋色の女』

『拝み屋念珠怪談 緋色の女』 郷内心瞳/2021年/304ページ 数多の怪談実話を収集し、自らも恐るべき怪異と向き合ってきた、東北の拝み屋・郷内心瞳。ある日、かつて将来について相談を受けた女性と再会し、何冊ものノートを手渡される。過去の郷内の勧めに…

この絶望的な宿命を「せつなさ炸裂!」で済ませてよいものだろうか-『記憶屋0』

『記憶屋0(ゼロ)』 織守きょうや/2019年/240ページ つらい記憶を消してくれる都市伝説の怪人「記憶屋」。それに頼ることを選んだ彼らはどんな想いを胸に抱えていたのか―。弁護士の高原は、過去の交通事故の記憶に苦しむ依頼人・美月と出会う。支え合って生…

デート先でも容赦ない怪異と、それを乗り越えるふたり。甘々か?-『ホーンテッド・キャンパス きみと惑いと菜の花と』

『ホーンテッド・キャンパス きみと惑いと菜の花と』 櫛木理宇/2016年/320ページ ついに森司がこよみとデート!?映画化もされた大ヒット作、待望の最新刊! 雪越大学 オカルト研究会に所属する、超草食系大学生の森司。しかし、奇跡は起きた。なんと、こよみ…

記憶に囚われた過去から未来へと踏み出す、前向きで爽やかな青春モノ-『記憶屋Ⅲ』

『記憶屋Ⅲ』 織守きょうや/2016年/237ページ 高校生の夏生が、4年前に巻き込まれた集団記憶喪失事件。「記憶屋」の関与を疑う新聞記者の猪瀬に頼まれ、夏生は記憶屋探しに協力していた。だが、手掛かりとして接触した料理人の男性の記憶が消えてしまい、…

不条理話に感動の結末を付けて精神的グロさが増した珍作-『恐怖の報酬』

『恐怖の報酬』 赤川次郎/2004年/311ページ 会社で、家庭で、学校で。小さな出来事をきっかけにおこる恐怖を描く作品集 昭子は庶務課に勤務するOL。伝票のミスで大切な来客の駐車場を予約しそこなったことから、恐怖の体験が始まった!日常の些細な出来事…

親友の正体は都市伝説? もうひとつの記憶屋の物語-『記憶屋Ⅱ』

『記憶屋Ⅱ』 織守きょうや/2016年/272ページ 高校生の夏生はかつて、友人達と一斉に、記憶を失うという不可解な経験をしていた。夏生を訪ねてきた猪瀬という新聞記者は、それは彼が追っている「記憶屋」の仕業だという。忘れたい記憶を消してくれる、記憶…