『わたしの調教師』 大石圭/2015年/256ページ 生真面目な女子大生の水沢琴音は、青年実業家・白石周平の秘書のアルバイトを始めた。琴音は優しく無邪気な周平に惹かれ、やがて愛人になる。そして初めての夜、周平は言った―「君を性的に調教したい」。戸惑…
『文通』 吉村達也/1994年/319ページ 16歳の女子高生片桐瑞穂は風変わりな雑誌を本屋で見つけた。『月刊ペンパル』――それは、文通マニアの専門誌だった。気まぐれに出した瑞穂の伝言に応じてきたのは4人の男女。だが、筆跡も住所も異なる彼らの手紙はどこ…
『ΑΩ 超空想科学怪奇譚』 小林泰三/2004年(復刊:2023年)/463ページ 大怪獣とヒーローが、 この世を地獄に変える。 旅客機の墜落事故が発生。凄惨な事故に生存者は皆無だったが、諸星隼人は一本の腕から再生し蘇った。奇妙な復活劇の後、異様な事件が隼…
『拝み屋怪談 来たるべき災禍』 郷内心瞳/2017年/352ページ 虚実の境が見えなくなってしまった時、人にとってあらゆるものが、怪異となり得る危険を孕んでしまう―。現役拝み屋が体験した現世のこととも悪夢とも知れない恐るべき怪異。すべては20年以上前、…
『同居人』 新津きよみ/2003年/253ページ 35歳、デザイナーの麻由美は都内に新築マンションを3800万円で購入する。ローンの繰り上げ返済のためにルームメイトを募り、添乗員・乃理子との同居生活がスタートした。しかし、お互いに「秘密」を抱えているため…
『合意情死(がふいしんぢゆう)』 岩井志麻子/2005年/202ページ 「熊」とあだ名される、いかつい容貌と体格の巡査。見かけによらず心優しく気弱な彼が、気の強い女房の目を盗んで、つかの間、抱いた夢の顛末とは―(「巡行線路」)。小学校教員、新聞記者、地…
『こわい本1 蛇』 楳図かずお/2021年/320ページ 幸せに暮らしていた沼田家の姉妹を、突然の悲劇が襲った。姉が、手足が動かなくなる原因不明の病に倒れたのだ。献身的に看病する妹だったが、姉の奇怪な行動に不審を抱き、姉の正体は蛇で、自分を殺そうとし…
『かげろう日記』 吉村達也/2003年/207ページ 人は、いったい何のために日記を書くのだろうか?大学時代の恋人・内藤茜を捨てた町田輝樹のもとに、差出人不明のノートが郵送されてきた。表紙には茜の筆跡で『かげろう日記』。だが茜は、輝樹にふられた十ヵ…
『混成種 -HYBRID-』 カシュウ・タツミ/1994年/293ページ それは、天才が生み出した一つの発明から始まった…。学界から異端視されている黒田博士の発明「金属植物」は、画期的であるにもかかわらず、学界やマスコミから全く相手にされなかった。―なんとか…
『恨み忘れじ』 松村比呂美/2009年/238ページ 理性で抑えようとしても、身体のどこかが疼くような感覚とともに深まっていく憎しみ―。飛行中に空と海との感覚がわからなくなる状態に陥った男を描く「バーティゴ」、亡くなった恩師の夫から送られてきた形見…
『サークル 猟奇犯罪捜査官・厚田巌夫』 内藤了/2018年/256ページ ある事件を経て新婚生活をスタートさせた厚田巌夫と石上妙子。警察官一家惨殺事件が発生、二人は駆け出し刑事と新鋭検死官というそれぞれの立場から事件に向き合うことになった。妙子のお…
『華舞鬼町おばけ写真館 祭りばやしと光の絆』 蒼月海里/2019年/208ページ 浮世と常世の境界にある不思議な町・華舞鬼町。住人のアヤカシたちは那由多の写真のおかげで浮世との繋がりを強く持っていた。貧乏神のクロ助は、富むものを衰退、劣化させてしま…