角川ホラー文庫全部読む

全部読めるといいですね。おすすめ作品等はリストから

アヤカシの美青年たちと名所めぐり。平和なもののけ東京ガイド-『幽落町おばけ駄菓子屋 夏の夜空の夢花火』

『幽落町おばけ駄菓子屋 夏の夜空の夢花火』 蒼月海里/2015年/192ページ 黄昏と境界の街、幽落町に夏がやってきた。訳あって1年間限定で、おばけや妖怪たちと同じ“常世の住人”になってしまった僕・御城彼方も、大学に入って初めての夏休みを満喫していた。…

詐欺師の霊に逆霊感商法で勝負! 順当に強敵が出てくるバトル展開な第2巻-『幽霊詐欺師ミチヲ 招かざる紳士淑女たち』

『幽霊詐欺師ミチヲ 招かざる紳士淑女たち』 黒史郎/2011年/248ページ 今晩、寝室に次々と女(幽霊)がやって来る。お前は彼女たちを抱きしめ、一人残らず昇天させてやるんだよ―図らずも幽霊詐欺師の道を歩き始めたミチヲは、怪しげなホテルで出会った謎のイ…

謎解き部分は少々無理があるが、新解釈されたアヤカシたちが魅力的なシリーズ-『幽落町おばけ駄菓子屋 思い出めぐりの幻灯機』

『幽落町おばけ駄菓子屋 思い出めぐりの幻灯機』 蒼月海里/2014年/205ページ 東京の有楽町と間違えて、おばけの町―幽落町に引っ越した僕・御城彼方。生身の人間なのに“あの世”と“この世”の中間の不安定な存在として、この町で1年間暮らさなければならなく…

曲者ホラー漫画家の怪演・狂演! パルプ感に満ちた楽しい1冊-『HOLYⅡ』

『HOLYⅡ ホラーコミック傑作選 第3集』 犬木加奈子、御茶漬海苔、風忍、谷間夢路、日野日出志/1996年/405ページ 日常と非日常が交錯する暗闇で、心の奥底に宿る残忍さと凶暴さが顔をのぞかせる…。狂気をはらみ、よこしまな計略を鮮烈に描くホラーコミック…

妖怪が棲む町を舞台に、心温まる謎解き物語。スレたホラー読者にはヌルいかも-『幽落町おばけ駄菓子屋』

『幽落町おばけ駄菓子屋』 蒼月海里/2014年/205ページ このたび晴れて大学生となり、独り暮らしを始めることになった僕―御城彼方が紹介された物件は、東京都狭間区幽落町の古いアパートだった。地図に載らないそこは、妖怪が跋扈し幽霊がさまよう不思議な…

属性盛り過ぎの女怪盗・黒蜥蜴のキャラクター性が強烈!-『黒蜥蜴 江戸川乱歩ベストセレクション⑤』

『黒蜥蜴 江戸川乱歩ベストセレクション⑤』 江戸川乱歩/2009年/221ページ 社交界の花形で、腕に黒いトカゲの刺青をしたその女は、実は「黒トカゲ」と呼ばれる暗黒街の女王、恐るべき女賊であった。とある宝石商が所有する国宝級のダイヤを狙う黒トカゲは、…

巨匠たちの意外(?)な怪奇作品。菊地秀行の趣味全開、懐かし系コミックアンソロジー-『闇の画廊』

『闇の画廊 ホラーコミック傑作選第2集』 菊地秀行(選)/1996年/325ページ 闇に蠢く狂気と絶望、そして悲惨…。八人の巨匠が描くダーク・ギャラリー!! 時空を超えて、いま甦る傑作恐怖コミック集。〈収録作品〉関谷ひさし「恐怖の幻視人間ムーズ」武内つなよし…

真のジグソウ後継者がゲームオーバーを告げる。『4』から続く因縁がここに終結-『ソウ ザ・ファイナル ―SAW3D』

『ソウ ザ・ファイナル ―SAW3D』 行川渉(著)、パトリック・メルトン、マーカス・ダンスタン(原案)/2010年/230ページ ジグソウのゲームを生き残ったボビー・デイゲン。“サヴァイバー”としてマスメディアに取り上げられた彼は現代のイコンとして祭り上げられ…

“ひとぶた”の身体を持つ少女、吸血鬼退治に没頭する少年、読者を芸術へと導く本…。揺らぎが狂気を生む3つの中短編-『人獣細工』

『人獣細工(にんじゅうざいく)』 小林泰三/1999年(復刊:2023年)/256ページ パッチワークガール。そう。私は継ぎはぎ娘。 先天性の病気が理由で、生後まもなくからブタの臓器を全身に移植され続けてきた少女・夕霞。専門医であった父の死をきっかけに、彼女…

痛さと痛快さはシリーズ随一、伏線回収でスッキリ。クライマックス間近!-『ソウ6 ―SAW6』

『ソウ6 ―SAW6』 行川渉(著)、パトリック・メルトン、マーカス・ダンスタン(原案)/2009年/249ページ FBI捜査官ストラムが死体となって見つかる。ジグソウの後継者と疑われていたストラムの死で、一連の事件に終止符が打たれたかのように思えた。しかし、ス…

横溝正史のジュブナイル探偵小説を少女ホラー漫画へと見事にリメイク-『血まみれ観音 ~高階良子傑作集~』

『血まみれ観音 ~高階良子傑作集~』 高階良子/1995年/410ページ 肩に刻みこまれた人面疽の謎を追い、血飛沫が飛び散り、恐怖が襲う「血まみれ観音」(横溝正史「夜光虫」より)。絶望の淵に立たされた少女を助けに来た天才医師が踏み入れたのは、破滅への道な…

ストーリーが凡庸なためノベライズ化しても面白みがイマイチ。シリーズの停滞期-『ソウ5 ―SAW5』

『ソウ5 ―SAW5』 行川渉(著)、パトリック・メルトン、マーカス・ダンスタン(原案)/2008年/237ページ 九死に一生を得て助かったFBI捜査官ストラムは、傷一つ負わずにゲームからサヴァイバルしてきたホフマン刑事こそジグソウの後継者ではないかと疑う。しか…